2008年04月07日

ラプチャーディスクの腐食

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ラプチャーディスクは腐食するとどうなるのでしょうか?
板厚が非常に薄いため、穴が開いてしまい二次側に流体がリークしてしまう、強度低下により設定破裂圧力よりも低い圧力で破裂してしまうなどのことが起こります。
対策としてはやはり材質の変更が考えられます。
ラプチャーディスクの材質は、ステンレス、ニッケル、インコネル、タンタル、モネル、ハステロイ、テフロンでの製作が可能ですので、是非お問い合わせ下さい。(ステンレス材は、316SSと316LSS(ASTM材)を標準とし、304はございません。)
また、腐食環境で安全弁を使用する場合、安全弁の一次側に耐食材のラプチャーディスクを取り付けることで、安全弁の材質のグレードを下げることができます。一次側にラプチャーディスクがあるため、安全弁は常時接液、接ガスしていないため、安全弁のメンテナンスコスト削減にも役立ちます。

投稿者 fike1 : 13:39

2007年06月18日

破裂検出装置

dc012021.JPG先日、お客様より、ラプチャーディスクが破裂したことを気づかずに、配管内の流体を大量に流出させてしまったというお話を伺いました。このようなトラブルに対して、弊社では破裂検出装置を用意しております。検出は、電気信号により行います。通常は回路内に電気が流れており(ノーマルクローズ)、系内の異常圧力が発生した際、ラプチャーディスク破裂と同時に、回路(導線)が切断され、検出します。検出装置の取り付けは、一般的に、ラプチャーディスク2次側のホルダーとフランジの間に設置し、ホルダーと一緒にボルトで締めて頂くだけです。詳細、ご不明な点ございましたら、弊社までご連絡下さい。

  写真 破裂検出装置

投稿者 fike1 : 10:42

2006年12月15日

ファイク社製品で御好評を得ています


リアクターメーカー殿(A社)からお聞きしたお話です。A社では標準的に専業メーカーで製作されていないラプチャーディスクが使用されていました。そのため、申請に必要な書類に不備があったり、仕様が規格に合致していない等の不具合があり官庁申請時に問題が出ていました。
書類や仕様などのトラブルを解消すべくファイク社製ラプチャーディスクを御使用頂ける事となりました。ファイクジャパンでは、適用法規をご連絡頂ければ、圧力容器であっても、高圧ガスであっても、標準的に申請書類は提出されます。また、ファイク社製ラプチャーディスクはアメリカ工場で製作されますが、世界中の最新の規格に合致するように製作されておりますので、日本国内での使用にも全く問題ありません。
当然の事ながら、A社のトラブルは解消されました。それだけで無く、ファイク社製ラプチャーディスクは広くエンドユーザー殿に認知されており、過去に膨大な官庁申請の実績もあるため、官庁の方々もファイク社製のラプチャーディスクを熟知しており、スムーズに申請も進み、評判も上々である。とのお言葉を頂きました。

このように、ラプチャーディスクの事でお困りの事がございましたら、ぜひ弊社までご相談下さい。


投稿者 fike1 : 10:25

2006年05月01日

トラブル解決のサポート姿勢

ファイクジャパンでは、ラプチャーディスクのアッセンブリには標準的にSNB7/S45Cのスタッド・ナットが付いてきます。しかしながら、ラプチャーディスクは腐食性流体に使用される事も多く、ステンレスのスタッド・ナットを使用したくなる事もあるかもしれません。
弊社の経験では、ファイクジャパンから納入されたスタッド・ナットでは無く、ステンレス製のスタッド・ナットを使用してラプチャーディスクを取り付けた結果、規定のトルク値で締め付けても強度不足でスタッドが伸びてしまい、リークが発生したり、過早破裂を引き起こす。といったトラブルも経験しています。

また、小口径のラプチャーディスクは非常に軽量のため、銘板の方がディスクよりも重くなります。そのため、シート部のインローにラプチャーディスクを置いてもシーソーの様にパタンと銘板側にディスクが倒れてしまいます。手で銘板を押さえて、ディスクの水平を保ちながら、ホルダーに挟み込めば良いのですが、倒れた状態のままでホルダーに挟んだ結果、芯がズレてしまい、過早破裂を引き起こす原因になった。という事例も何度か経験しました。

この様にラプチャーディスクの取り付け不良や取り扱いによるトラブルがトラブル全体の9割以上を占めてる様に感じられます。
ラプチャーディスクもただ締め付けて簡単に取り付けられる事ができれば何よりですが、あらかじめ、破裂するように作られている薄い板を使用している特性上、ちょっとした注意が必要なのです。

ラプチャーディスクを取り付ける場合においても、トルク値からガスケットやボルトが適正なものなのかどうか考慮し、注意して取り付けを行わないと、性能を発揮する事ができないのです。

ラプチャーディスクというものは、一般的に見れば、非常に特殊なものです。そのため、様々な事例や日々経験している事は、非常に特殊で貴重な経験だと思います。今まで積み上げて来た、経験や知識を基にお客様の安全対策やプラント設計のお手伝い。ラプチャーディスクのトラブル防止に役に立てればと考えております。

投稿者 fike1 : 15:44

2006年03月10日

フランジ用ボルトナットの材質について

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ラプチャーディスクを締め付けるためのフランジボルトは軽視されがちですが、ラプチャーディスクは正しいトルク値で締め付けられて、初めて性能を発揮します。締付けトルク不足の場合はリークなどの、締付けトルクオーバーの場合は過早破裂などのトラブルを引き起こす可能性があります。
また、ボルト・ナットの強度が不足している場合、規定の締付けトルク値で締め付けても、ラプチャーディスクのアッセンブリーにトルクが伝わらない場合があります。
実際に起こった話では、SUS304製のボルト・ナットを使用して締付けトルク管理をしてラプチャーディスクのアッセンブリーを取り付けたけれどもリークが発生した。対策としてボルト・ナットをSNB7/S45C製に変更したところリークは止まり、問題なく使用できた。という事がありました。これはSUS304のボルト・ナットでは強度不足のため、締付けトルクをかけた際にボルト自体が伸びてしまい、リークが発生したと考えられます。

一般的にはステンレス製のボルト・ナットはラプチャーディスクには強度的に不適とされます。弊社ではSNB7/S45C製のボルト・ナットの使用を推奨しています。

投稿者 fike1 : 12:05