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2007年08月08日
爆発放散は簡単じゃない
近年、爆発事故の増加に伴い爆発放散口(エクスプロージョン・ベント)の設置を真剣に考えるユーザーおよび装置メーカー、エンジニアリング会社が増えてきております。しかしながら、多くの方々が爆発放散口の設置を安易に考えている場合に多く遭遇します。たとえば、次のような悪い例があります。
①装置の耐圧は10kPaGだから、10kPaGで破裂セットしたい
②装置の耐圧は不明だが、とりあえず適当なサイズの爆発放散口を付けたい
③機器が屋内にあるので、放散ダクトはかなり長くなる
④粉の爆発強度(爆発指数)が分からないが、適当に選定できないか
爆発放散口を正しく機能させるためには、機器は爆発放散中に上昇するある程度の内圧(放散爆発圧力Predと言う)に耐えられなくてはなりません。また、放散ダクトの設置はダクト内での二次爆発等の圧力損失よる深刻な効率低下が発生するため、機器は大幅な耐圧アップが必要となることも理解しておかなければなりません。場合によっては機器を買いなおす必要さえ発生します。これらはほんの一例であり、爆発放散の技術がいかに世間一般に広く理解されていないかが分かります。
爆発放散口の設置を検討する場合には、爆発放散の技術を理解した信頼できるパートナーに相談することが必要となります。ご用命があれば、装置メーカーのご紹介もさせていただきます。
投稿者 fike1 : 2007年08月08日 15:14