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2006年05月01日
トラブル解決のサポート姿勢
ファイクジャパンでは、ラプチャーディスクのアッセンブリには標準的にSNB7/S45Cのスタッド・ナットが付いてきます。しかしながら、ラプチャーディスクは腐食性流体に使用される事も多く、ステンレスのスタッド・ナットを使用したくなる事もあるかもしれません。
弊社の経験では、ファイクジャパンから納入されたスタッド・ナットでは無く、ステンレス製のスタッド・ナットを使用してラプチャーディスクを取り付けた結果、規定のトルク値で締め付けても強度不足でスタッドが伸びてしまい、リークが発生したり、過早破裂を引き起こす。といったトラブルも経験しています。
また、小口径のラプチャーディスクは非常に軽量のため、銘板の方がディスクよりも重くなります。そのため、シート部のインローにラプチャーディスクを置いてもシーソーの様にパタンと銘板側にディスクが倒れてしまいます。手で銘板を押さえて、ディスクの水平を保ちながら、ホルダーに挟み込めば良いのですが、倒れた状態のままでホルダーに挟んだ結果、芯がズレてしまい、過早破裂を引き起こす原因になった。という事例も何度か経験しました。
この様にラプチャーディスクの取り付け不良や取り扱いによるトラブルがトラブル全体の9割以上を占めてる様に感じられます。
ラプチャーディスクもただ締め付けて簡単に取り付けられる事ができれば何よりですが、あらかじめ、破裂するように作られている薄い板を使用している特性上、ちょっとした注意が必要なのです。
ラプチャーディスクを取り付ける場合においても、トルク値からガスケットやボルトが適正なものなのかどうか考慮し、注意して取り付けを行わないと、性能を発揮する事ができないのです。
ラプチャーディスクというものは、一般的に見れば、非常に特殊なものです。そのため、様々な事例や日々経験している事は、非常に特殊で貴重な経験だと思います。今まで積み上げて来た、経験や知識を基にお客様の安全対策やプラント設計のお手伝い。ラプチャーディスクのトラブル防止に役に立てればと考えております。
投稿者 fike1 : 2006年05月01日 15:44