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2006年03月17日

エクスプロージョン・ベント(爆発放散口)の耐エアパルス性能

explosion_vent02.jpgエクスプロージョン・ベントは、爆発の初期段階で瞬時に開口する必要があるため、必要以上の強度を持たせた設計ができません。従いまして、型式の選定をあやまると短期間で破損する可能性があります。

エアパルス式のフィルター粉目詰り防止機構を持つバグフィルターは、エアパルスによる激しい低周波の繰返し圧があります。エクスプロージョン・ベントは、この繰返し圧により材料の疲労を引き起こし、短期間で破損する可能性があります。

■現在エアパルスに耐えるエクスプロージョン・ベントには、以下の3種類の構造のものがありますが、耐エアパルス性能は、①、②、③の順になります。

①金属薄板製ディスク+ポリウレタン製フォーム+テフロン製シール材+金属薄板製ディスク
⇒HI-CV-CF型、CV-CF型 などで、耐エアパルス用ウレタンフォーム整形のコア持つ、複合型の派生モデル、バキューム性能には制限がある

②金属薄板製ディスク+テフロン製シール材+金属厚板製バキューム・サポート
⇒HI-CV-S型、CV-S型 などで、専用のバキューム・サポートを持ち、複合型と呼ばれる

③金属厚板単板(1枚)構造+シール用ガスケット
⇒Sani-V-S型、Vmax型 などで、設計は新しいがバキューム性能には制限がある

◆写真は、サイクル(繰返し圧)試験により破裂したSani-V-S型エクスプロージョン・ベントです。サニタリー性を持つ、耐パルス、耐脈動圧モデルです。

投稿者 fike1 : 2006年03月17日 16:29