« 2005年11月 | メイン | 2006年03月 »

2005年12月09日

エクスプロージョン・ベント(爆発放散口)の耐バキューム性能

HI-CV-S.jpg
◆HI-CV-S型エクスプロージョン・ベントを出口側より見る

Vacuum_test1.jpg
◆バキューム・サポートの耐バキューム(真空)試験装置

Dameged_VS1.jpg
◆試験によりバキュームで座屈したエクスプロージョン・ベントを出口側から見る

Dameged_VS2.jpg
◆試験によりバキュームで座屈したエクスプロージョン・ベントを入口側から見る

エクスプロージョン・ベントは、爆発の初期段階で瞬時に開口する必要があるため、必要以上の強度を持たせた設計ができません。粉体製品のニューマ輸送、回収ラインにおいては高いバキューム(真空)運転となる場合が多いですが、この場合は、十分なバキューム・レーティングを持ったエクスプロージョン・ベントを使用する必要があります。写真は、高真空用エクスプロージョン・ベントの構成部材で、バキュームを支えるバキューム・サポートのバキューム・レーティング(耐バキュームの性能)を調べる試験の模様です。試験ではバキュームサポートの入口側にバキュームをかけるのではなく、出口側に背圧をかける方法が使用され、背圧で座屈する限界を調べます。

■現在高いバキュームに耐えるエクスプロージョン・ベントには、以下の2種類の構造のものがありますが、より高いバキューム・レーティングを持つものは、①になります。

①金属薄板製ディスク+テフロン製シール材+金属厚板製バキューム・サポート
⇒HI-CV-S型、CV-S型 などで、専用のバキューム・サポートを持ち、複合型と呼ばれる

②金属厚板単板(1枚)構造+シール用ガスケット
⇒Sani-V-S型、Vmax型 などで、設計は新しいがバキューム性能には制限がある

投稿者 fike1 : 17:16